2014年08月01日

つぶやき#123 歴史に学べ その2

 さて、歴史に学べの2回目である。
  介護保険が出来る前は、いかに病院のリハビリが限界があり、ベストの状態で患者さんを地域に帰し、在宅生活を営めるようにすることの困難さがつきまとっていた。その中で先進的なセラピストたちは自分たちで工夫して、病院と地域の橋渡しを行っていたものである。しかしセラピストの数も少なく、先に述べた制度上の制約もあり、なかなか思うような成果は上がらず、気泡のように生まれては消えしていたのである。
 そしてついに鳴り物入りで介護保険の登場と相成る。最初はいろいろと新しい制度に戸惑いもあったが、徐々に制度は社会に浸透していき、また医療の限界をカバーするべく生まれた制度であるから、当然ながら新しいビジネスチャンスも生まれ、今や通所系の事業は花盛り。平日の午前、デイの送迎の時間帯である午前九時頃は街中あちこちで送迎車が闊歩しているのを見ない日はないであろう。これは、すでに遠いあの日となってしまった老人保健法の通所事業を民間に委託したのと同じなのである。
 勿論これ以外にも、介護保険によって我々が焦れていた「対象者を地域へ帰す」ことが少しずつ実現できるようになった。いろいろと問題もあると言われる介護保険制度だが、私は概ね、この制度は成功したと言えると思っている。対象者の地域での生活への橋渡しとしての役割と(当面の)医療経済的なクッションとしての役割としては。
 今後は次の段階の問題点への対応、質的なレベルアップであろうか。団塊の世代を頂点とした大量高齢者への対応の問題、そしてクォリティ・オブ・ライフ(QOL)からクォリティ・オブ・デス(QOD)への意識変容など、待ったなしの懸案が続く。我々の職業はマンパワーがまだまだ足りているとは言えないのである。
posted by pt_onuki at 03:43| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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