2014年09月01日

つぶやき#124 プレコングレスミーティング

 2014年7月26日、東京で新しい試みである表記研修会があった。来年2015年は理学療法学術大会が50周年を迎える記念学会であるが、その学会で新しく取り入れる症例検討会形式の発表の前哨戦のような研修会であった。 おかしなもので、理学療法士は本来、臨床の中に身を置いているものが圧倒的に多いはずである。それなのに、ここ数年学会発表と言えば様々な運動機器や評価法の開発等臨床から離れた発表が多くなってきているように思う。これは、発表しているのが私のように大学や大学病院、また大学院の院生などが多いことを見ればなるほどと思うであろう。これらから本来の臨床家に学術の舞台を取り戻そうというねらいがあるのではないだろうか。
 理学療法士もその資格が出来てから50年が経ち、今や10万人の会員を擁する団体となった。しかし学術団体としてはどうだろうか。上記のような一部の会員による発表に終始しているのではお寒い状況と言わざるを得ないし、20-30代の若い世代の会員が中心の団体であることを考えると、もっと切磋琢磨していく中でどんどん「臨床」で業績を作っていかないと10年後20年後にこの資格が生き残って行くには甚だ心許ない気がするのは私だけだろうか。
 さて肝腎の研修会であるが、当初アナウンスされた発表の方法や形式と実際に行われたやり方が異なっていたりと手探りで行っていた感が拭えない。しかし従来の学術発表に比べて臨床の症例検討には時間が必要であり、よりよい示唆を得るためにはとことん話を尽くす余裕が必要であろう。そういう意味で、発表に10分、その後の症例検討に20分もの時間をかけて議論していくやり方は大変好感が持てるものであった。
 ただこれも、実際の50周年の学会時にどれだけこの形を徹底して盛り込むことが出来るであろうか。2500題のうち400題をこの形式で行いたいと考えているようであるが、実現すれば素晴らしいが、演題数を稼ぐために質を落とすという事のないようにお願いしたいものである。参加者10000人が目標とのことのようだが、参加者を稼ぐには多少質に難ありというものも採択に至ってしまうことを危惧している。毎年演題査読をさせていただいているが、ここ数年余りにも質の低い演題が登録されてきていることに残念な思いも感じている。理想と現実のギャップにはあまりにも深い溝が出来つつあるのだが、これをどれだけ埋めていけるのかがこれからの課題と言えるのではないだろうか。
posted by pt_onuki at 05:11| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/404676575
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック