2016年07月01日

緩和ケアQOLの真実は?

 少し前に「自宅で死を迎えるがん患者は生存期間が長い」という記事を目にした。Cancerオンライン版に3/28に掲載された記事で日本の大規模研究の結果であり、最期の時を自宅で過ごすことを選んだがん患者は病院で死を迎える患者よりも長生きである、という研究結果である。この知見から在宅での緩和ケアとしてのがん治療についてもっと積極的であるべしと言う示唆が見て取れるわけだが、なかなか難しい問題である。
 このことを否定するつもりは毛頭ないし、病院よりも自宅へ帰れるがん患者の安らぎや自宅へ帰れると信じることによる意欲は満足度につながることから、それが延命に結びつく可能性を忘れてはいけないであろう。ここで対象となった病院で死亡した1600人のうち自宅へ帰れないほどの重症者がどれくらいであったかが気になるところである。
 またもう一つ別の見方からであるが、自宅に帰れたとして、その場合の家族の精神的、経済的な負担はどのようになっていたのであろうか。現状のがんの緩和ケアを見た場合、家族へのこれらの負担は相当なものであると推察される。そしてそのことは当のがん患者本人にも伝わってしまうものである。そして患者本人が気兼ねをして生きることを放棄するようなことはあってはならないことだが、意外とあり得そうで怖い。
 現状では自宅での緩和ケアについて異を唱えることは全くないのであるが、そのために家族の精神的・経済的な支えをもっともっと整えなくてはいけないであろう。

http://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/misc-death-and-dying-news-172/cancer-patients-choosing-to-die-at-home-live-longer-709295.html
posted by pt_onuki at 04:38| 千葉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 地域理学療法学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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